シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒

 DCエクステンデッド・ユニバースの一遍となる、「スーサイド・スクワッド」後のスピンオフという位置づけの作品。

 スーサイド・スクワッドでは、ブッチギリの人気キャラとなったハーレイ・クインを主人公とする。演じるマーゴット・ロビーは、見事にぶっ飛びキャラとして板についた感があり、本作でも憎めない狂気の悪可愛キャラを楽しく見せてくれる。悪役の ユアン・マクレガーもなかなか存在感がある。

 主人公が天の声として、俯瞰的に話を分かりやすく説明するパターンはコメディではよくある。このサジ加減が度を越えると白けてしまうのだが、本作は良い塩梅だと思う。前半は実に楽しく観れた反面、後半に入って主人公の魅力が散漫となり、煮え切らないスケールのトーンダウンを感じるのが残念だ。中国系の若い女性監督の拘りがマイナス方向になびいている気がする。また、マーゴット・ロビーの要望で、仲間となる個性的な女性キャラを増やしたことも失敗。おかげでハーレイ・クインの魅力がマスキングされたクライマックスとなった。仲間のミラクル・ボイスで敵が一掃されるなんて演出は、場違いも甚だしく百害あって一利なしと言いたい。

 本作は、最後まで彼女一人のぶっ飛んだ戦いに焦点を絞ってくれればよかったと思う。


映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』US版予告 30秒ver. 【HD】2020年3月20日(金)公開