オーディオ機器の地震対策については昔から憂慮していた。地震大国でありながら念頭にないメーカーがほとんどだからだ。
地震の経験がほとんどないような外国の製品なら、開発段階でそんな発想はしないのだろう。日本は違うのである。たしかに地震の揺れに強いスタンドを開発している専門メーカーもある。しかしそれは珍しい存在だ。
少なくとも小型スピーカーはスタンドと固定できる構造にすべきで、さすれば揺れで容易に飛んでこない対策を消費者は考えることができる。オイラはサブスピーカーのTADをティグロンのチューニングベルトで固定し、スタンド下部は鉛板で押さえている。機器背面に入るとき移動する必要があるため、この程度の対策ではあるが無いよりはいい。もちろん、音質の方向性とも合致させている。
大型スピーカーはどうか。B&Wを使っていた頃は、背後の壁にヒートンをねじ込んで鎖を張り、前面に倒れないようにしたものだった。それが今では撤去して久しい・・やはり見苦しいのである。音響対策されたキャスターの着いた台に乗せようかとも考えた。その方が地震には強いし、移動も楽だ。しかし実施には至っていない。ミリ単位でセッティングが決まると、変える気がしなくなってしまうのだ。
そこでメーカーにお願いしたい。大型スピーカーの背面に強固なフックを付けてもらいたい。そうすれば壁面のヒートンに命綱として固定ができ、前面に倒れることは無くなる。美観も損ねないし大したコストでは無いはずだ。