2013年に大ヒットしたロボット対怪獣映画の続編。
さぞかし弩派手になっただろうと想像して見始めると、なかなか怪獣が出てこない。代わりに、ロボットのパイロット養成所みたいな所でのドラマがイラつくほど描写されている。で、突然襲ってくる謎のロボット。それからは市街地(それも東京)を中心としたプロレスが永遠と続く。このバランスはどうも好きではない。
終始謎の敵とのバトルが展開していた前作の方がアクション描写に余裕があり、ロボットや怪獣の巨大さを感じられた。動きが早くなって、破壊されるものが多くなると映像が見にくいし、幼稚に見えてくる。これはスローな動きで迫力を魅せた初代ゴジラが、続編を重ねて子供向けになっていったのに似ている。人間ドラマを加えて深みを出そうとしたのに、逆に大人の鑑賞に耐えられない作品になってしまったようだ。
俳優を見ると、SWのボイエガやスコット・イーストウッドといった売出し中の若手が中心。ヒロインの新人女優が20歳を超えているのに、子役のように見えるのがさらに作品を軽くしている。唯一、ジン・ティエンがツンデレの魅力を振りまいて登場するのが好ましい。彼女は最後まで弩Sのドロンジョで通すべきであった。菊地凛子は司令官役で最後まで仕切ってもらう方がいい。
ヘンテコな日本描写は許そう。東京からあんなデッカイ富士山は見えないなどと言ってはいけない。これは小学生向き映画なのだ。