シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

アリータ バトル・エンジェル

 2019年公開のA級SF大作。日本の漫画「銃夢」を実写映画化したもので、「攻殻機動隊」を実写化した「ゴースト・イン・ザ・シェル」と比較したくなる作品だ。

 共にサイバーパンクSFの部類で、主人公が脳以外はサイボーグという設定も同じである。ところがその内容も世界観も全く異なり、やはり日本の漫画はアイディアの宝庫である。ハリウッドが目に付けるのも当然だろう。

 時代設定もかなり異なり、近未来と現在の交錯した緊張感のあるダークな「ゴースト~」と比べて、「アリータ」は数百年遠い未来の話だ。よって、より夢のある現実離れしたストーリーで、対象年齢層も底辺が広い。なにより、膨大な金を掛けた映像にさすが超A級を手掛けるスピルバーグのブランド力を感じた。

 主人公がフルCGで実写の俳優と合成することは、昔からアニメと実写の合成作品があることから違和感はない。当初、あまりに目の大きいアリータに違和感を覚えたが、その豊かな表情と自然な佇まいにすぐ慣れてしまった。このモーションキャプチャーを演じたのが、ローサ・サラザールという若手女優で、その顔もアリータそっくりだ。このままスカーレット・ヨハンソンみたいに実写でもいけそうである。しかし、やはりあの現実離れしたスピード感があってこそ生きる映像であり、サイボーグならアニメ顔でもいいではないかと思えてきた。名優のクリストフ・ヴァルツが共演している。さすが、スペクターの首領とは別人のような存在感だ。

 明らかに中途のままなので、結構続編を要望する声が多いようだ。忙しいスピルバーグがやる気になるか分からないが、早くしないと演じるローサ・サラザールが年食って動けなくなるぞ。


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