シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

コンタクト ~消滅領域~

 2015年のフランス製B級(C級か・・)アクション・スリラーで、アフガニスタンに派遣された国際治安支援部隊が最前線で不可思議な体験をする話である。数々の賞を獲り、批評家の絶賛を受けている。多分に漏れず、こうした作品はつまらないものだ。本作も例外でなく、クソ面白くない事この上ない。

 根幹にあるのが、他所の土地には昔からのルールがあって、それは地元民からすれば当たり前の風景であり、よそ者にとっては常識外の異常事態だという認識だ。それが受け入れられないために悲劇が起こる。情報の閉ざされた田舎に都会人が紛れ込んで、衝撃と恐怖の体験をするパターンである。それはいいのだが、本作は戦時の緊迫感を持ちながら何も起こらないので観客は茫然となること保証する。

 そもそも舞台背景からして派手なドンパチは期待できない。ゆえにストーリーとアイディアが勝負なのに、そんな期待は無視して淡々と最前線を撤退するまでを描く。よく言えば、現場兵士の疲弊する精神をリアルに描いているとも取れるが、もっと観客に寄り添った造りにしたらどうかと思う。たとえば、傲慢な人間に対する神の怒りを主軸にして、未知のパワーを具現化する映像表現をクライマックスに持ってくるとか・・おそらく、そんな低俗な表現を好まぬ高飛車な監督なのだろう。オイラの気に入らない人種だ。


『コンタクト―消滅領域―』予告編

この予告に騙されてはいけない。本編は昔のロシア映画のように悠長で地味だ。