秋季にあたる今回は、マイスター・ミュージックのサンプルCDが付いている。特に持ち合わせていないのでどんな音かと思ったら、これは結構オフぎみで奥行感の深い録音だ。ゲインは低めで、ワンポイントに拘った1曲目の「アルルの女」が面白い。絶対大手ではこんな収録はしないだろう。左右の広がりはイマイチなので大音量向きである。他も割とポピュラーな曲を収録してあり、高密度で品がいい。このレーベルはぜひ単品で買ってみたいと思う。
さて、紙面では目玉が評論家やライターの電源ケーブル作成大会だ。前回の電源タップと同じで、なんとも独りよがりな企画に感じる。以前あった、条件付きスピーカーの工作大会の方が一般的で想像力がかき立てられた。アナログプレーヤーの改造大会の方が面白そうだ。
石原俊氏によるアンフィオンHelium410とArgon0の比較試聴記事があり、オイラも同じ事をして試聴感を8月2日にアップしているので興味深い。というのも、まったく石原氏の試聴感は自分と違うのである。Helium410とArgon1を比較したものなら同意するが、Argon0は私的には同系の音ではなく、孤高の存在だと思う。
おそらく、同じメーカーという括りの中で総体的な感想を述べたのであろう。