かなり強固に仕上げた電源ケーブル系統、さっそく音を聴いてみよう。
耳タコ試聴ディスクを掛けると、瞬時に違いが分かった。滲みの無い音像が大変奥行深く明確に表れている。変な言い方だが、気味が悪いほどだ。その深い前後間の代わりに、なぜか上下間が狭まる。つまり、高さが出なくなったのだ。
別のディスクを聴いてみよう。最近試聴ディスクになった大橋純子ベスト(再録音盤)を聴く。低域の深み、音場の広がり共に素晴らしい。クラシックを掛けても同様。しっかり高さもあるじゃないか。(・◇・。)? その後、何枚か耳タコ盤で確認して、他にも音像が凝縮して低く定位するケースがあるのが分かった。これは何なのか?
おそらく、これが正しい表現なのだろう。実はこれ、以前も感じたことがあるケースなのだ。本来の録音情報に空間の高さが収録されているものは、しっかり再生されている。今までノイズによる滲みを、上方への広がりと勘違いしていた場合があるということではないか。
緩いセッティングで、フワっとした再現をするのはオイラの方向ではない。だからこれは成功と言っていいだろう。しかし、この先ケーブルをダンプまでするのは行き過ぎる気がする。
どうですコレ。もはや江戸時代の拷問の様相。