シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ファースター 怒りの銃弾

 A級アクションが板に付く前、粋のいいB級アクションを魅せたのが本作品。その主演はやはりロック様だ。

 本作は実に単純な復讐物語で、刑期を終えて真っ先に標的に向かい有無を言わさずズドン!その後も小細工無しの猪突猛進。清々しいほど風体とキャラにマッチしている。登場人物を名前で紹介せず、「運転手」「刑事」「殺し屋」で通すのもいい。この話には名前すら不要なのだ。

 脇を演じるビリー・ボブ・ソーントンが実に味があって印象深い。意外なクライマックスもB級品の定石で満足だ。ただ、キャラクターを妙に掘り下げて話に絡ませる造りに違和感を感じる人もいるようで、たしかに、普通ならカットするであろうバックボーンを大事にしている。そのため、それぞれの意地とプライドがぶつかり合う緊張感が強い。これは北野武の映画と同じ匂いだ。

 単純な話なのに次の展開が読みにくい。ウイークエンドの深夜に丁度いい作品だ。


『ファースター 怒りの銃弾』予告編