シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ジュラシック・ワールド/炎の王国

 ジュラシック・ワールドの続編。前作から3年後の設定らしいから、配役もほとんど変わらない。
 オイラはTVのCMを観て、あの恐竜の島の火山が噴火して恐竜たちを助ける話かと思った。しかしそれは前半のくだりであって、本編ではないと知って嫌な予感が走った。恐竜を助けると騙して実は軍事目的に使う腹だった・・まあ、誰でも思いつくストーリーだな、と思う前に以前もあった話ではないか?まあいい。問題は他にある。
 映像が大変リアルなのに設定がまったくリアルでないので大変稚拙に見えてくる。まず、恐竜を運ぶノアの箱舟が小さすぎないか。それに何故ツガイでないのか。助ける目的でなくても生き物は死んだら終わりだろうが。
 オークションに掛ける流れは笑った。ドーム球場のような施設ならまだしも、金持ちの館の中でひそかに開催されるなんて、脚本を読んで誰も突っ込まなかったのだろうか。
 前半のスケールの大きいディザスタから、後半の密室スリラーな路線変更は、まったく成功していない。単にしょぼくれた印象しか無く、予告で期待した観客は裏切られたと思う人が多かったに違いない。最初のジュラシック・パークも若干その気があったが、あちらは同じテイストで通しているから一貫性があった。
 あのラストは酷い。恐竜を助けたくて野放しにするクローン人間・・その是非については、事の重さがまったく欠如している有様。あの幼気な娘がクローンだったなんて、別のSFに話が飛びそうだ。
 本作は、娯楽アクションに慣れない監督が酷い脚本を掴まされた結果、A級の駄作に仕上がったものと評価したい。