2ヶ月ほど使ってみたSPC-AVは、当初あった単線ならではのメリハリ感も自然に落ち着き、そのまま居座っている。
感想としては、大変精度が高いクリアな音なのに優しい高域を持ち、重低音が実によく出てくる印象だ。決して膨らまず、それでいて細身にならない。この細い単線は素材の良さが生きていると思う。
FALのスピーカーを押す懇意の店で、店員にこのSPC-AVを勧めた。ところが試した担当者の耳にはオーディオ的すぎると感じたらしい。同じPC-Triple CでもサエクのSPC-350の方を好む。これもオイラが勧めて置いてもらったケーブルだ。これはもう好みの違いだろう。2ヶ月すれば意見も変わるかもしれない。
スピーカーケーブルは高価なものは使わない方が楽しい。メートル1000円以下が目安だ。アクロの6N-S1000Ⅱも中古で買ったものだが、元値が高価だとどうしても先入観と期待に引っ張られる。素性を知った安価なスピーカーケーブルをいくつか持って、調整素材とするのがいい。そうした使い方に単線は向ている。なにより端末処理が不要なのがいい。酸化すれば磨けばいいだけだ。
SPC-AVはコストを下げるため、細くシンプルにしたことが逆に功を奏していると思う。