シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

国民保護訓練

 隣町には、以前ワールドカップが実施されたエコパアリーナがある。ここで、テロを想定した国民保護訓練が大々的に行われた。
 想定は、あるヤバイ思想の連中がサリン系のテロをスタジアムに仕掛け、多大な被害者を出した上に、近隣駅に不審物まで仕掛けて立ち去った想定だ。
 大規模な訓練ゆえに、自衛隊、警察、消防、医療機関が一体となって開始された。エコパスタジアムを貸し切って実施された訓練は、マスコミも多数押し寄せ、どこから情報を得たのかマニアがカメラで撮りまくりの中、定刻通り実施された。
 観客のほとんどは、警察や消防関係者である。ニュース映像となってTVで見る素人は誤魔化せても、シビアなプロの閲覧の目は冷ややかだ。
 まあ、こうした大規模な訓練があると、関係者からは悪口や愚痴しか聞かれない。つまり、訓練の反省点だけが抽出される場なのである。無論、今回も例外ではない。
 しかし、オイラはリアルでない!と、無粋な活を入れることはしない。こうした大規模な訓練は、実は見せるための訓練であって、演出があって当然なのだ。そのため、つじつまの合わない点は多々あるわけで、真面目な若者は憤慨するのも無理はない。残虐な事件や大規模火災を超リアルに映画化すると、周囲には何も分からないものである。
 よくニュースで見かける何らかの大規模訓練は、すべて一般国民に見せるための訓練である。それが悪いとは言わない。金と時間を掛けてでも、税金という資金源の国民にPRしなくてはいけないのだ。