シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

アコリバ SPC-REFERENCE

SPC-REFERENCEは直径1.8㎜のPCOCC—A単線を使ったSPケーブルだ。今ではtripleC導体に変更されているが、そのスタイルは継承している。
オイラはこのSPケーブルが大変気になっていた。FALは単線との相性がいいし、ベストセラーになる大変な人気ケーブルだったからだ。マニアな友人はこれに代わるもの無しと現用している。
そんなSPC-REFERENCEを借りてくることができた。まずはその硬さに閉口する。予想はしていたがまさに鋭利な針金で、油断して作業すると機器に傷を付ける恐れがある。しかし、一旦曲げてしまえばその形状を保つため、決して扱いにくくは無い。
 一聴して、仰け反るほどのパワフルサウンドに圧倒された。カチっとしたクリアな音で、見事なシェイプアップである。柔らかさとは対極の音質で、女性ボーカルはまったく色気が無い。劇薬的な明確さだ。
 これは今のシステムには全然合わない。全域でパワフルに吹け上ることがむしろ災いとなり、耳に敏感な中高域が一層強調されてくる。この優しさの欠片もない音は我慢を強要させる。オイラにとって、心地よい音はボリュームを上げたくなるはずで、この音はボリュームを上げたときを想像すると寒気が走る。1週間音を出して様子を見たが、筋肉質なS嬢はムチを緩めてくれない。苦行に耐えられず、安いバンデンハルに戻すとこの上ない安ど感に癒された。
 これはシステムの音が甘く寝ぼけているか、もともと大変バランスが良い場合に好結果を出すのだろう。目が覚めるかのような変化に人気の理由が分かった気がする。しかし、個性的なシステムでは好みが白黒ハッキリ分かれるだろう。