シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

キックボクサー リジェネレーション

 ジャンクロード・バンダムの代表作「キックボクサー」のリブート作品。本人はよほど思い入れがあるのか、本作ではトレーナー役として出演している。それも特別出演じゃなく、まともな脇役だ。
 そもそも、バンダムが全盛期に作られた「キックボクサー」という作品自体が大したものではない。やっていることはジャッキー・チェンの初期カンフー作品と同じ。ベストキッドと同じ。バンダムの美的な足技と甘いマスクのみのB級品であった。
 本作がどんなリブートかと思えば、金返せレベルと言っていい。まず、主人公に華が無い。バンダムのとぼけた演技と衰えを知らぬ肉体に気が逸れる。さらに悪役のデビッド・バウティスタの存在感が凄いので、焦点がボケボケ。この悪役がまったく悪いヤツになっていない。むしろバカな兄貴の復讐に燃える主人公の方が悪人に見えてくる。それをトレーニングするバンダムの必然性も無い。ど根性モノかと言えば、地獄の特訓の後はオナゴとヤリまくっているし、タイ警察の汚職描写も関連が無い。もう穴だらけでキリがない。ザルの目を終始見ているようなものだ。
 そして、またもやジーナ・カラーノが格闘映画なのに女を魅せに出演している。意味不明な立ち位置で、アクション一つ無しで何のつもりなのか。
 本作はゴミであるが、主役をジーナにしてしまえば面白い展開が望めたと思う。当初はバカな兄貴の敵討ちに燃えていたが、プライドに命を掛ける男の世界を理解していく話にでもすればいい。これでジーナのムキムキボディを魅せられる。オナゴをしばくバンダムもきっといいぞ。(;^ω^A