シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ブライド・ウエポン

 ジーナ・カラーノの主演、第2弾である。彼女の映画デビュー作「エージェント・マロリー」は酷かった。しかしそれは彼女の責任ではない。著名な役者と監督に囲まれながら、素人の彼女が一番まともな仕事をしていたと言える。では本作はどうかといえば、結構面白いのだ。
 舞台はカリブのリゾート島、新婚旅行で旦那が誘拐されて、無敵の妻が敵をボコにする話だ。まず、ジーナの普通に幸せな若妻が似合わないのが笑える。これが結構引っ張るので、「はよ旦那さらわれんかい。」と思ってしまった。単純なストーリーのくせに詰めが甘くて、何故?が一杯出てくるが大目に見よう。
 警察もあてにならんと悟った後の彼女が素晴らしい。もう、不似合いな淑女を長々見せられた鬱憤が開放される。ほとんど仕置き人である。しかし、一応設定上はオナゴなわけで窮地に陥る。強い女が翻弄される姿も琴線が刺激されるのだ。
 ダニー・トレホがなかなか出てこないのも出し惜しみ感が強い。生粋の悪人である彼が最後に殺されると思いきや、なるほど近年のベビーフェイスな彼がここにもいた・・という結末で、本作では旨くまとめ役に機能している。
 強い女が好きなM男クンには、本作のたまらないギャップの演出に萌えてしまうだろう。あまりにも花嫁に似つかわしくない筋肉の鎧を纏ったボディがたまらない。色気は無いがベア・ハッグで落とされたい願望は拭えん。
気になるのが邦題である。原題は「IN THE BLOOD」、ブラッドとせずに、ブライドとしたのは、「花嫁と兵器」というギャップを表現したかったのだろうか。この前の「スパイ・レジェンド」は酷すぎたが、これは旨いと思う。