シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

007は二度死ぬ

 前回に続いて、初期007を録画。何十年ぶりかで観た「二度死ぬ」である。
 BS放送はほぼノーカットなので実にうれしい。本作の注目すべきところは当然、オール日本ロケにある。高度成長時代のピークとして大阪万博を控え、日本の世界アピールが頂点に差し掛かる頃を象徴する映画なのだ。オイラが小学生の頃である。当時は東宝の怪獣映画にしか興味が無かったが、すでに007も絶大な人気映画であったようだ。その証拠に由紀さおりのヒット曲「好きよ」は明らかに007にインスパイアしている。
 さて、その内容はイアンフレミングの原作とはかけ離れているため、評価は低いがオイラは実に面白いと思う。スペクターを悪役とした勧善懲悪の単純構造なれど、しっかり当時の日本観光を兼ね備えてアクションも派手である。法規制の厳しい日本で派手なアクションを魅せるのは難しいのだ。姫路城下で忍者が訓練しているというのもいいじゃないか。(^^)
 配役としては、ボンドとタッグを組む丹波哲郎が目を引く。いつだったか、彼が英語を流暢に操る登場シーンを観た記憶がある。ウィキではクセが強くて吹き替えたとあるが、あの声は丹波哲郎の声だったと思う。そして、浜美枝のボンドガールである。おそらく、歴代ナンバー1のプリティ度ではないだろうか。日本人として誇らしい。
 この映画で有名になったジャイロコプターとヘリのアクションは今見ても楽しいものだ。敵の要塞を観ても本作が金を掛けているのが分かる。忍者が手裏剣で敵を倒すのも、この時代だから許せるのだ。(消されたライセンスまで引っ張ってはいけない。)
 火山の中にロケット基地があるというのは、マグマ大使をパロっているのだろうか。優しい目で観るべき日本映画と言えよう。