シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

新旧007を見比べる

 BSで007の放映があり、録画しておいた。それも他局で似た時間に別の作品を放映しているので、両者を後日見比べてみた。
 それは「サンダーボール作戦」と「ダイ・アナザー・デイ」である。前者は半世紀も前の4作目コネリー・ボンド。後者はブロスナン・ボンド最終作で、新しいといっても13年前の作品だ。しかしオイラは今のクレイグ・ボンドは007だと思っていないのでいいのである。(^^ゞ
 ただ見比べるのも面白くないので、CMごとに切り替えて同時見聞してみる。共に内容は大体分かっているので混乱することはない。
 今更両作品を語る必要もないが、ボンドガールの描き方は時代の違いを大いに感じる。私的には、如何に美しく妖艶に魅せるかに全力を投入した昔のボンドガールは魅力的だ。
 意外にも、ジェームス・ボンド本人の魅力は大きく変わっていない。これはブロスナンがコネリーの魅力を再現しているからで、ボンド史上最もバランスの取れた俳優と言わしめた理由だ。両作には緊迫のシーンで、盛り付けたフルーツのブドウを一つまみするシャレた場面がある。ブロスナンはさらに感情的な側面を付加して個性を発揮している。
 見比べて面白いのは、サンダーボール作戦で衝撃的登場となったロケット・リュックが、ダイ・アナザー・デイの秘密兵器工場でギャグ扱いされるシーンだ。なのにミニ水中ボンベはソックリ採用しているのが可笑しい。
 50年前のアクションはさぞ見劣りするかと思いきや、結構観れるのはCGではないリアルが伝わるからに他ならない。後に「ネバーセイ・ネバーアゲイン」としてリメイクされるが本家の方が面白いと思う。
 ブロスナンの方が遥かにスピーディで派手なアクションを魅せているのに、マンガチックの度が過ぎてしまった感が強い。大人向けの「ワールド・イズ・ノット・イナフ」の後だけに失速感が残念だ。