シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ラピュタ

 一体何回再放送されたのだろうか。先日も金曜ロードショーで放映していた。
もちろん、宮崎駿監督の「天空の城ラピュタ」のことだ。世界に冠する宮崎アニメは好きだが、それも「もののけ姫」の手前までである。
 なんでもそうであるが、マンネリ化しだすと方向性を変えていくもので、妙に考えすぎなストーリーにしてみたり、大人びた作風に仕上げて変化を付けてくる。オイラは登場人物が可愛らしく、毒の無いハッピーエンドな物語で、映画的なスケールを持った前期の作風が好みだ。中でも「ラピュタ」が頂点と言っていい。
 ラピュタを高評価する理由は、ハリウッド映画に近い匂いがするからだろう。冒頭に戻るが、本当に再放送が多い。しかし、美味いモーニングコーヒーみたいなもので何度味わっても飽きないし、そのまま流し放映しときたい気分になるのだ。何というか、SWや、ダイハード、ターミネーターみたいなものである。このレベルに達した映画ということだろう。
 その意味ではナウシカも素晴らしいのだが、音楽好きなオイラは小学校の教科書に載るほどのテーマ曲を持つラピュタの印象が揺ぎ無い。
 前半のユニークな峡谷に作られた街での騒動とアクション、後半の盗賊達と天空の城に至る流れは、展開の切り替えがハッキリしていて実に分かりやすい。そして、劇中のファンタジックな飛行艇が素晴らしい。あんなプロペラで・・なんてヤカラは観る資格はない。そして特筆すべき点が、子供主人公の作品でもまったく稚拙に感じないことである。これが、トトロのような物語なら分かるが、ラピュタは一歩間違えれば子供が見るだけのSFファンタジーに成りかねない話だからだ。このあたりがシッカリとしたテーマを内在したアニメならではの強みだろう。そこがワザとらしくなったり表に出すぎると敬遠したくなる。
ジブリは初心に戻ってもらいたいと思う。