シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

マッドマックス 怒りのデス・ロード

 マッドマックス、30年ぶりのリブートである。というか、2と3の間なのだろうか・・まあ、ストーリーはどうでもいい。マッドマックスはその世界観に酔うためだけの作品なのだ。
 主演はメル・ギブソンではない。トム・ハーディーだ。バットマンのベインであり、スタトレのシンゾンだ。どんなもんかと思うが、劇中の彼は薄汚れていてとても本人と思えない。整形でもしたのかと思ってしまう。そんなことよりもシャーリーズ・セロンが凄い。もう完璧に主役を喰ってしまった。そもそもオーラが違いすぎるし、輪をかけて片腕の坊主頭で登場ではすべての登場人物が霞んでしまう。
 ジョージ・ミラー監督はなんでまた30年ぶりに作り直したくなったのか分からないが、その凶気で笑える世界が最高だ。悪役にトーカッターの再演というのもコアなファンの気持ちが分かっている証拠だ。面白い車、狂った人間、無駄な追いかけっこ、カルトなファンが喜ぶオカズが満載の弁当箱である。もちろん、オイラもこのぶっ飛び様は気に入っている。巷にはこの手の荒廃型SFのB級、C級作品が腐るほどあるが、マッドマックスがレジェンドなのだ。
 しかし、オイラならこの作品にマッドマックスと名をつけない。そのまま坊主頭のセロンちゃんが主役でいく。クライマックスで根暗のハーディが自分の名前をマックスと明かすから、そこで誰もがマッドマックスの番外編と分かるだろう。
 しかし、セロンちゃんの血気胸をナイフで脱気して、何の血かわからない輸血をするマックスだけはいただけない。あれでは100%死ぬ。