シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

アコリバ CP−4 その2

 隣町のショップにCP−4を買いにいくと、fo.QのシートがCP−4より安く買えることに気がついた。fo.Qの効果は十分知っているので悩んだが、ここは浮気せずにいこう。
 楓ブロックの底からコルクを外し、上面にCP−4を貼る。これだけの作業なれど、主スピーカーのセッティングは一人では困難なのでムッス〜に手伝ってもらい数分で終了。
 これは予想を遥かに超えた変化だ。だれもが気づくのは音が遠く感じることで、前に出るジャズ向きの音と対極する傾向である。良く言えば奥行きが深くなり、音像が小さくピンポイントだ。一瞬、音圧が下がったように感じるが錯覚だと分かってくる。そして、これらの印象は何が起因しているのかすぐに掴むことができた。
 響きが見事に整理されているのだ。おりしも散髪から帰ってきたばかりであり、まさに自分の頭を連想させる。では何の響きが整理されたのか。これは明らかに挟まれたCP−4によって、楓ブロックの響きが消されたと見ていいだろう。試聴に使った「a prayer」では、今まで三宅由佳莉のソプラノが美しく輝いた響きに纏われ、それが彼女の美的印象にオーバーラップしていた。しかし響きが整理されて直接音が明確になったため、力強さが伝わってくるようになった。これは心地よい響きが無くなった寂しさと、正確な再現による満足が葛藤して一長一短だ。今回は自衛官ソプラニストのパワフルな密度感がしかるべき再現とみる。それでもリビングオーディオでは原音再生に拘る必要も無く、好みの選択と思う。たった2mm厚のゴムなれど、音楽への影響が実に大きい。
 昔から楓のスタンドはオーディオ用として定評があり、それをネガティブな評価する意見は耳にしたことが無い。その理由がよく分かる。それは真空管アンプの独特な間接音とも共通して、音楽の一部と認めてよい香辛料と定着しているのだろう。
 CP−4は僅か2mm厚のゴムなので音が鈍ることもなく、別の音色が乗った感触は無い。オイラはより正確性が増した現状を聴き込んでみるとする。物足りなくなれば元に戻せばいい。