シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ハイディフィニション・ケース その2

 理由は分からずも、その有益な効果を店長に報告した。で、その場で購入。もう買ってしまったのだからまともな感想は書けない。金を出したことが試聴感にバイアスを掛けるからだ。しかし、どうしても確認してみたいことがある。
 この手の商品は一度処理をすると聴き直すことができない。だから思い込みの心理商法と言われてもしかたが無い存在といえる。では再試聴を可能にするにはどうすればいいか。同じソフトがあればいいのだ。
 ブックオフですでに持っているCDを買いにいく。以前もやったが、無駄使いの意識は避けられない。しかし今回は運よく捨て値の50円コーナーに何枚か見つけてきた。実験のためのみとしても惜しくは無い。手に入れたのはジュリア・フォーダムアンヌ・ドゥールト・ミキルセン、ボンドである。一方を念入りに数分処理して、無処理のものと即効で入れ替えを繰り返すことで確認してみる。
 正直言って同じ曲を何度も繰り返すより、同じディスクの違う曲を次々比較した方が傾向は掴める。ハッキリ分かるのは音像の滲みが無くなることで、そのため一瞬音場が狭まったような印象を持つことがある。しかしそれは逆で、優秀録音の曲だとSNが向上して暗騒音が広範囲に感じられるようになっているのが分かる。やはりシンプルなボーカルであるアンヌ・ドゥールト・ミキルセンは違いが分かりやすい。派手なロック調のボンドの曲を大きな音量で聴いたのではようわからん。ふと思い立って、シンセとサンプリングによる人工音源を処理して聴いてみた。これが大変スッキリと見通しよく聴こえるようになるのだ。解像度はむしろ作られた音の方が違いがハッキリする。
 結果、このオカルト商品はオススメである。ちょいと高価なSACDシングルレイヤー再発盤を買い直すくらいなら、こっちの方が面白い。