2020年公開のB級スプラッタアクション映画。ツタヤに置かれているが、ブタの横顔だけのパッケージでは観る気がしなかった作品だ。やはり、Fire TVで吹替版を視聴してみた。
冒頭からスプラッタ色で肝を冷やして、突然謎の人間狩りが始まる。こりゃゲテモノだな・・早々に別の映画に切り替えようと思ったら、思わず見入ってしまう羽目に陥った。可愛いオナゴの目線でスタートするので彼女が主人公かと思いきや、速攻で頭を吹っ飛ばされて死亡。それを見届けたイケメンが活躍しだすので、こっちだったか・・と思ったら地雷で吹っ飛んで死亡。何だこの映画は!だれが主人公なんだ?その後は3人組に視点が移行するが、それも立ち寄った店の老夫婦に殺されてしまう。実はその後に登場するキレた女が、結果的に主役であった。しかし、とても美人とは言えない容姿と素行なので、また死ぬんじゃないかと思えてくる。まったく先が読めないのだ。
本作は、その過激な映像とアメリカの闇を風刺したことが話題となって注目の存在だったらしい。しかし日本人のオイラはそんな風刺にはピンと来ず、むしろ人間狩りに至った原因に注目した。SNSで話していた人間狩りの冗談が本当だと世間に広まり、会社をクビになったオナゴがキレて本気で人間狩りをしてやろうと決意する。相手はSNSで誤解を広めた連中だ。顔の見えないチャットやツイッターの恐ろしさに寒気を感じた。
にしても、この主人公は妙にカッコいい。間違って人間狩りの標的になり、血だらけになりながら全員ぶっ殺して涼しい顔。そのラストが実にいかしてる。まるでタランティーノの傑作を観たような気がした。