シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ヤマト2199 星巡る方舟 

 星巡る方舟を見に行ってしまった。9月10日に「見に行くつもりは無し」と言い切っていながらである。(´・艸・`)
 実はTVで放映されたメイキング番組を見て興味が湧いてしまったのだ。また、レビューを見ても賛否両論で自分が確かめてみたくなったわけ。で、その結果は・・
 なるほど、これは賛否が分かれるもの解からんではない。思うに、リメイクされた宇宙戦艦ヤマト2199に思い入れが強いほど、本作は賛同されるのだろう。オイラもその口なので、この作品は面白い・・いや、上手いと思った。
 この映画化はサイドストーリーに徹している。見事なほどにだ。本線に差し込まれる場所も明確で、主要人物までサイドキャラに焦点を当てているのだ。それは共闘するガミラスも同様、バーガーは助演男優賞ものだ。冒頭と締めに地球でのサイドストーリーが挿入され、本来の主軸を明確にしておきながら桐生美影のバックボーンを加えている。本来サブキャラ以下の彼女に、厚みを持たせるための上手い処置である。
 メイキング番組で知ったのだが、かなり前からこのサイドストーリーは作られること在りきで本線が展開しているという。七色星団でバーガーが「こんな結末認められるかよ!」と吠えた時点では、すでに練られた脚本なのである。よって、伏線がみごとに張られた裏話に仕上がったわけだ。
 内容も、本線で不満のあった部分を見事に消化していて、古代守がその積極性から艦長代理として見事な采配を魅せる。この自然発生的なリーダーシップが、明らかにオリジナルを超えている。ヤマトのホンワカムードの描写もいいし、ガミラスの多層式航宙母艦の活躍や、あるはずがないと思ったヤマトの探査艇の登場など、メカファンの痒い所に手が届く設定も心憎い。
 私的にニヤけるのは、明らかに本作がスタトレTNGの影響が見られる点。ガトランティスの描写といい、ホテルヤマトといい、分かる人にはバレる。ヽ(*´∀`)ノ
 クライマックスの対敵重戦艦において、古代がとった戦法は映画「バトルシップ」を思い出す。波動砲を封印したおかげで面白い展開が組めたといってもいいだろう。あの近接戦法はヤマトならではのオリジナリティだ。
 対ガトランティスは彗星帝国のリメイクを望んだ意見も多い。しかしそんなタカ派な話は復活篇あたりに任せればいいのであって、本作は2199のメインテーマである、異文化共生にしっかり沿って描かれれている。
 中学生の頃、「さらば宇宙戦艦ヤマト」を劇場で観たのがアニメ劇場鑑賞の最後だった。50を過ぎて再び劇場でアニメを観るとは・・それも同じガトランティスとはねえ。(^O^)

このメイキング番組で興味が沸いてしまった。