シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

構造と音質

 月刊誌STEREOの5月号を見ると、あのアクセサリー評論の大家、福田雅光氏が興味深い事を言っている。
 それはケーブルの被覆材質、線材及び質量が変わらないでも、構造によって大きな違いがあると言っているのだ。具体的には、SPケーブルの並行構造とツイスト構造を比較しているのだが、その例示としてアクロリンクの7N S-1000ⅢとS-1010Ⅲを比較している。
 結果として、並行構造の方は解像度やコントラストが優れ、ツイスト構造は滑らかな聴きやすさがあるとのこと。実はこれ、彼の今までの評論を見聞していれば頷くところがある。
 そこで、我が家のシステムであるが、メインSPケーブルはアクリンクの6N S-1000Ⅱであり、サブSPケーブルがアクロテックの6N S-1010なので、ほぼ同じ比較ができる。両者の同列比較はしたことはなかったのでやってみよう。
 これは明らかにS-1000Ⅱの高域はスッキリしている。言い方を変えればS-1010の高域はアクロらしい色が強くて、それが繊細な部分をマスキングしているように聴こえる。あくまで両者を比較すると感じる差だ。低域にも似た傾向があって、S-1010の方が量感があるようだ。
 現在、S-1010は小型のTADモニターに、S-1000Ⅱは大型のFALに使っているが、これは間違っていないと確信した。プリアンプのトーンコントロールで低域をアップしても、被ったような悪い感触が無いのは、S-1000Ⅱのスッキリとした特性が幸いとしているのかもしれない。