懇意のショップで、ATCの小型スピーカーSCM12slが中古で出てきた。ATCといえば、力の無いアンプは寄せ付けない印象のあるメーカーで、本品は10年位前の商品である。しかしかなりの極上品でゴムエッジにも劣化が無く、キズ一つ見当たらない。それが定価の半額以下、お買い得品である。
ただ、小型スピーカーは間に合っているので、触手は伸びない。実は、同様にオイラのサブスピーカーであるTADのPROモニターが中古品で置かれていたのだ。これなら有意な比較試聴が可能である。ということで、二者比較によってSCM12slの音を確認することとした。ATCはまだ聴いたことがないので楽しみだ。
耳タコのチェックCDで、TADからチェックしてその場の鳴り方を確認し、ATCの試聴へ。
は!(´Д`) こりゃ低いわ。能率がである。TADとスペック上は大差無いのにあまりにも違う。たぶん測定周波数が違うのだろう。アンプのボリュームを9時から10時にしなければ釣り合わない。
大音量にしないと真価は発揮しそうないので、グイっと音圧をアップする。すると、信じられない位の低域が得られる。典型的なピラミッドバランスで大型フロア型みたいだ。しかも輪郭は感じさせない。それでいてボケたり甘くなったりする事は無く、解像度は良好だ。小型で広帯域な再現力という点では、以前視聴したソナスのコンチェルティーノと同じでも、質感は全く異なる。こちらの方が優等生と言えようか。根暗な優等生だ。( ̄∀ ̄)
使った10万レベルのプリメインアンプでは役不足だったかもしれない。いずれにせよ、明るく開放的な音を望む御仁は買うべきではないだろう。
現行品のATCより、このシンプルなデザインは好ましい。