シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ハンナ

 昨年公開されたニキータ系アクション映画。
 この手の映画にどうにも衝動買いしてしまうタチで、必殺シリーズやゴルゴ13同様、新作が出ると味見しないと気がすまない。
 主演はラブリーボーンシアーシャ・ローナンちゃん。ほんとラブリィだ。父親役がスタートレックでロミュラン人親玉を演じたエリック・バナ。そして敵のCIAにケイト・ブランシェット女王様となれば、もう内容がゴミでもいいやとレンタル。
 結果、これはなんとも中途半端でもったいない作品だ。
 CIAの人体実験で、遺伝子操作させられた子供が心あるエージェントと脱走し、いつか来る敵のために殺しの技を叩き込まれる。この世間知らずの16歳の少女はまさにオオカミ少年現代版だ。
 主人公が敵の基地から逃げ出すまでは見応えがある。しかし、監督はローナンに現代社会に戸惑うオオカミ少年の心を表現させたかったのだろう。その結果、中盤に中だるみが続く。テンションが下がりきるがこれはアクション映画なので、後半は敵のCIAとの戦いが再度メインとなっていく。流れはそれでいいのだが、緩急のバランスが悪く、テンポ良く視聴者を引っ張れないのだ。
 各々の俳優は旨くキャラを演じているのにもったいない。一重に監督の責任である。決定的にアウトなのが、アクションシーンのコマ編集がまったく素人である。アクション映画というものをこの監督はもっと勉強してから手を付けるべきだった。最後のオチもヒントが多すぎてモロバレだ。リュック・ベンソンに弟子入りでもして出直しなさい。