オーディオアクセサリー184号における福田屋の記事「大発見! リングマグネットが劇的効果」を確認してみよう。これは福田雅光氏が、アコリバの最高級電源ケーブルに採用されたMDユニットにヒントを得て、もっと簡単に音質改善ができないかと発案したものだ。
やることは本当に簡単、リング型の磁石2枚を反発する位置に固定し、ケーブルを通すだけ。これで何故音が良くなるのかオイラにはさっぱり分からん。そもそも、昔からあるフェライト磁石をケーブルにクランプするノイズフィルターと何が違うのだろうか?反発する磁界にケーブルを通すことに何らかの意味があるのか・・福田氏は磁石を結束バンドで固定していたが、オイラはタコ糸を使用する。バイワイヤーなので、スピーカー端子から20㎝ほど離れた位置に4カ所設置した。
これは不思議だ。明らかに音質が変わっている。紙面では改善の正道に沿っていい事尽くめの記載であったが・・これは今までピントが僅かに合っていなかったのか?ゾッとするほどリアルな音像が前後左右明確に描写されて不気味なほどだ。引き算的改良にしては低音も痩せておらず、むしろ厚みと深みが増している。付ける前は、ボーカルがフォルテになると硬い響きが乗る帯域があって、現状のセッティングによる個性だと思っていたが、キレイに消えてしまった。何らかのノイズだったのだろうか。ただ、由紀さおりの「枯葉の街」は霞が掛かったような雰囲気が好きだったのに、すべてがクリアになってエコーの後処理が暴露してしまった。このソフトではやりすぎた気もする。あまり解像度の高いTVで女優のアップを見るべきではないだろう。
福田屋の大発見は嘘では無かった。何万円もするアクセサリーに手を出す前に試すことを勧める。この前、アコリバの20万円を超えるXLRケーブルを試聴したときより変化は大きかった。