シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

BNC/RCA変換コネクタ(その2)

 手元に届いたカナレの変換コネクタを見ると、一般的なJIS規格品と随分違う。外側だけでなく接合部の造りも結構違うので、本当に繋がるのか不安をを覚える。ただ、CANAREと掘り込んであるのはプライドの表れだろう。精神健康上買ったものだが、せっかくなので音の違いがあるのかチェックしてみたい。

 ダメ元の相当シビアな比較と覚悟して、サブのTADでニアフィールド試聴とした。シビアなときはこの方法がベストだ。ソフトはウィリアムス浩子の「a time for Ballads」1曲目と6曲目を使う。このCDはボーカルをあえて絞り込んでなくて、かすかなスタジオの暗騒音まで収録されている。機器のSNのレベルが分かり安い。

 信じられないかもしれないが、唖然とするほど違うのである。演奏が始まる前の気配がハッキリ感じられ、絞り込んでいない声が拡散せずに口の位置を示している。感覚的には、すでに高精度なクロックを使っているのに、初めて外部クロックを導入して凄いと感じたときと同じだ。鮮度も上がってハイバランスに聴こえるほどである。

 このクロック精度がさらに上がったような変化は、やはり安価な変換コネクタを2箇所通過することの劣化があったと考えるしかない。おそらく75Ωに作られていないのだろう。カナレは当然仕様にも75Ωと明記している。さらに剛健な造りは振動にも強いはず。端子を勘合するスプリングロックが実に強固でガッシリ嵌るのだ。加えてセンターピンの金メッキの厚みが全く違う。

 もはや精神衛生上の交換ではない。多少再調整が必要だが、予想外の明らかな改善となった。これは同じ立場の御同輩が居られたら、大した投資ではないので試して損はないだろう。

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左が一般的な変換コネクタ。右がカナレ電気製。