シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

クラウド アトラス

 2012年のドイツ製SF大作。オイラはこの作品の存在は知っていたが、3時間弱の長尺ゆえに対象外であった。暇が多くなった今、やっと観る気になったのである。

 実は予告編も観たことはなく、トムハンクスやハルベリーが出ているSFというだけの認識で拝見、こりゃ観る前に覚悟が必要であった。時代を変えた6つのストーリーに前述2人以外にも著名な俳優が登場し、しかも容貌を変えてほとんどの話に登場してくるではないか。しかもこれらの話は微妙にリンクしていて深いテーマを感じさせる。とても初見だけでは追い付かず、結局早送り無く2度観ることになった。

 これほど長い作品を2度も観るのは、オイラにとって苦痛になるはず。しかし、不思議と引き込まれて気持ちが折れない。テンポよく時代が飛ぶ目まぐるしさも、実に巧妙な繋ぎで飽きる暇を与えない。予備知識無しでも全ての話に難なく付いていける。これは見事な脚本だ。

 後日談だと、撮影スタッフを分けて世界を駆け巡り、同じ俳優が重複して多くの話に登場することから、スケジュールを組むだけでも2カ月要したそうだ。演じる俳優は何のどんなシーンか分からなくなるだろう。これを見て、同じ手法をコメディに使った「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を思い出した。人物相関については、当時ブログで分かりやすく図示してくれた御仁もおられるので、リピート前に確認しておくといいだろう。

 これだけ手間をかけた大作が、逆に仇となって興行的に失敗とは哀れだ。今ではツタヤのSFコーナーで、ひっそりと100円レンタルされるのを待っている。


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