シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

KEFの魅力

 KEFのRシリーズが刷新され、話題になっている。KEFは商品展開がAV指向に見えるため、ピュアな実力に対して損なイメージを持っている気がする。

 同軸2ウェイの最先端を行くこのブランドは、歴史的にもプロの現場でも認められた類を見ないメーカーだ。私的には、RDM-2という実に抜けの良い小型SPを過去に使っていた。スカっと来る中域のためには、上下を切り捨てる潔さが魅力であった。その後、市場でベストセラーとなったLS50などもよく耳にしたが、どうもパっとしない印象でいた。

 そこで最近、Rシリーズがフルモデルチェンジされ、上位機種THE REFERENCEの技術を吸収してCP比の高いものとなったので聴いてみることにした。聴いたのはR11。ウーハー4発の最上位機種だ。この存在感はとても2本で60万円を切るSPとは思えない。耳タコの「ハンター」を掛けてもらうと、実にソフトで奥ゆかしい音が現われた。セッティングがイマイチなので、空間表現は評価できない。優しい音であり、LS50と同じ路線を感じさせる。

 近くにREFERENCE 3があるので、その違いを知りたくなった。THE REFERENCEは実質的に同ブランドのハイエンドシリーズ。5年も前に発売されて現行商品でいる。そのREFERENCE 3はウーハー2発の次男坊であるが、価格はR11の2倍だ。パッと見はユニットも同じようなものであるし、どれほどの違いがあるのか・・

 これが見事に価格差2倍の違いを見せつけた。能率は若干低めであるが、もう中域のヌケがまるで違う。ウーハー2発なのに低音の深みは遥かに上だ。RDM-2の高密度なボーカルが蘇り、自然にレンジを延ばした印象。これを聴いた後では、Rシリーズは籠って聴こえる。よく見れば作り込みが雲泥の差だ。5年間ロングランしている理由が分かった。

オイラにとって、KEFはボーカルがグっと前にヌケてくるSPであってほしい。

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外観上の大きな違いは、REFERENCEの方が奥行が深くてバッフルが分厚いアルミ板を使っている点。重量も遥かに重い。