Λ5.36をダブルにして一週間ほど経ち、さらに安定してきたようだ。前回の装着30分後の試聴では、クラシックの編成が大きなものになると横への広がりが乏しかった。それが何もしなくてもかなり改善している。というか、十分な広がりが得られている。やはりこの手の商品は早合点してはいけない。
これで十分満足なのだが、やはり同じオーディオ系統でダブルにしたらどうなのか気になる。そこで、空きの無いコンセントからサブシステムのプラグを抜いてΛ5.36を刺し、聴いてみる事にした。ソフトはいつもの耳タコ試聴盤ではなく、シンフォニーと中森明菜のSACDを使う。一度プラグを抜いて別のコンセントに差し替えたのだから、ある程度時間を掛けてから試聴に臨んだ。
先入観なのか、より余裕のある鳴り方で安心感を覚える。車の排気量が上がったような印象だ。気のせいレベルなので、これも1週間ほど様子を見た後に再試聴。・・正直言ってよく分からない。大人しくなった、ピラミッドバランスの傾向だと言えなくもないが、やはり気のせいだろう。
このまま久しぶりにSACDを聴きまくってみる。数年ぶりに聴くディスクは相当印象が変わった。総じて静かであり、中には戸惑うほど演奏の印象が変わったものもある。蛇足だが、エソテリックが発売するケルテス指揮の新世界を聴いて耳を疑った。この第1楽章の冒頭フォルテで右スピーカーが歪むはずなのに、全く歪まないではないか。購入当時、懇意のショップでも別のシステムでこの歪みは確認している。1961年当時、録音レベルのギリギリまで攻めた結果かと諦めていたのに魔法のようである。もちろん、これがΛ5.36の恩恵かは分からない。なにせ購入してから10数年ぶりの再演なのだ。ハッキリ言えるのは、長年の手入れは無駄ではなかったという事だろう。