シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密

 年末の深夜映画を録画して拝見。ジョニー・デップ主演作品中、最低の駄作と誉れ高い本作を初めて観た。
 当然、全く期待していないし、アクション・コメディというジャンルは一歩間違えると臭みに耐えられなくなる。ところがどうして、結構面白く観させてもらった。
 冒頭の掴みがよく、スピード感があるのでテンポがいい。主人公の浮世離れした貴族を演じるジョニー・デップは、どこかアイアンマンのロバート・ダウニー・Jrのキャラに似てるな・・と思ったら、監督の狙いだったのではないか?妻がペッパーを演じたグウィネス・ケイト・パルトローだし、従者がジャービスの声優だったポール・ベタニーなのだ。こりゃ明らかにアイアンマンのパロディだ。また、脇でユアン・マクレガージェフ・ゴールドブラムが出てくる。それもマヌケな役で良い。
 話は結構込み入った流れで、これはもっとシンプルにした方がいいのではないか。ろくでもない貴族と忠実な従者の描写は楽しいのにもったいない。絵画の争奪戦を複雑な展開にしたために、酒をあおりながら笑って鑑賞していると関係が分からなくなる。もとより、深夜TV枠ではカットも多いだろうからなおさらだ。
 それでもこのノホホンとした雰囲気は好きで、ジョニー・デップの最低作品にするのは可哀そうだ。私的にはティム・バートンが監督した気色悪い作品達よりよっぽどいい。