バナナプラグごときで、なかなか引っ張ると思われよう。前回、高級品だから良いというわけではないということをやっと悟った。
電工パーツ屋に古くからある安物金メッキ品が一番いい。(音楽を楽しく聴く目的なら、直付けより好ましいのである。)すると、最近馴染みの電工パーツ屋に違ったバナナプラグを見つけた。BFAタイプで、価格はなんと100円である。
鉄板を丸めたようなBFAタイプは近年になって見かけるようになった。そもそも、バナナのような形状だからバナナプラグと言われていたのだ。この安いBFAタイプを8個買って試すことにする。
ただの興味本位ではない。バナナタイプは点接触のため、差し込んだプラグに触れるとグラグラしている。これはスピーカーの振動の影響をかなり受けているであろう。BFAタイプは接点が面接触なので振動に強いと思われる。この振動による音質的影響を確認したいのである。
目的はプラグの振動除去なので、ここは熱収縮チューブも使ってプラグのダンプも加えてみよう。さらに、面接触と言ってもミクロ的にはそうでもないため、カーボンダイヤトニックを塗って接合面を意図的に増やしてやる。これは接触歪みの軽減と差し込みがスムーズになるメリットがある。
これは凄い違いがでた!なんて力強い中低音であろうかヽ(゚Д゚;)ノ 実にパワフルで面食らうほどだ。それでいて静けさが向上している。そして、高密度コンパクトなリアル音像が戻ってきた。音の精度を犠牲にしてでも楽しさを優先してきたが、心地良い熱気と高精度でパワフルな音が現われたのだ。しかし声が力んだ印象もあるので、慣らしが必要だろう。
差し込まれたプラグは叩いてもまったく動かない。明らかに振動対策の結果だと言えよう。懸念していた音色の変化はない。様子を見て、力みが消えなければ再調整だ。
左が一個100円のBFAタイプ。低温熱収縮チューブがドライヤーでまったく縮まらず、ヒートガンが必要だった。