シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ジェーン

 2016年の西部劇。
 主演はナタリー・ポートマン、脇にジョエル・エドガートン、悪役にユアン・マクレガーという布陣。SWのスピンオフというわけではない。当初はマイケル・ファスベンダーが参加する予定だったらしいが、超売れっ子になってしまい無理だったようだ。
 この西部劇は中々ハードである。ヒーローを据えた昔のウェスタンとは大違いで、どちらかというと、イーストウッドの「許されざる者」の路線である。この場合どうしても地味な作品になりがちなので、役者の演技力と緊張感の演出が重要になる。
 本作はそのあたりが特に際立っているわけでもなく、主役の娼婦設定も今一つ思い切れていない印象だ。ジョエル・エドガートンも、目が優しすぎて南北戦争の辛酸を舐めた印象が薄い。ユアン・マクレガーの悪役も中途半端である。
 題材はシンプルで分かりやすい。過去の出来事を上手く挿入して、主人公の置かれた立場が徐々に分かるように展開する。そして、クライマックスの自宅籠城対決は、OO7「スカイフォール」と同じだ。
 当時のウエスタン事象として、事実ありそうなネタとリアルを追ったアクションはチョイスとして悪くないが、あらゆる意味で地味という呪縛から脱却できなかった印象だ。