シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ザ・ガンマン

 2015年のB級アクション作品。
 B級アクション映画には2種類がある。新人スタッフの企画で純粋に金がないためB級作品となる場合と、著名なスタッフが大作よりも味のある佳作を作ってみようと狙う場合だ。本作は後者に当たる。
 主演はショーン・ペン。この歳になって、アクション映画に進出とは驚いた。そして、ジュエル・シルバーが製作、ピエール・モレルが監督となれば期待せずにはいられない。ただ、ショーン・ペンが大物ぶって製作に口を挟んでいるのが気に掛かる。
 他にもバビエル・バルデム、マーク・ライランスレイ・ウィンストンイドリス・エルバと豪華な著名演技派が脇を固めている。
 ここまで役者を揃えたのだから、もっと奇想天外な展開や記憶に残る演技があっていいはずだが、わりと普通なアクション作品である。しかもショーン・ペンはムキになってまさにムキムキの肉体改造、スタローンと見紛う存在感だ。それは本作では損なイメージでしかないだろう。
 この映画で感心したのはハードなアクション演出と、音響効果である。それに引き換え、役者の本当の持ち味である演技派の底力が見えてこない。せっかくA級アクション映画では困難な演技力を持った役者を揃えているのにもったいない。まあ、それでもグイグイ視聴者を引っ張るオーラは持っていた。
で、やはりラストが問題だ。この単純なハッピーエンドで良かったのか?ジャッキーチェンの作品じゃあるまいし、演技派のコダワリを魅せてほしかった。

ザ・ガンマンとはダサい邦題だと思ったら、原題も同じだった。