シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ボーン・レガシー

 昨年秋公開のボーン・シリーズ、スピン・オフ作品だ。このとき、何を観ようか悩んだ末にエージェント・マロリーという同じスパイもので、超駄作を選択してしまい後悔したのを思い出す。
 本作は、ハードスパイアクションを売りに3部作でまとめたボーン・シリーズの世界感と雰囲気を継承した感があるので、それなりに緊迫感を持って観客を引き込んで魅せる。
 俳優陣も豪華で、主演はアベンジャーズの弓矢のおっさん、CIA幹部にエドワード・ノートン、ヒロインにハムナプトラのね〜ちゃん、そしてマニアックなところで狂った博士をジェリコ・イヴァネクターミネーター?としてプレデターズで寡黙なヤクザを演じたルイ・オザワが登場する。
 金も掛かっているし、2時間を超える上映時間からもA級アクション作品でなければならない。まず、冒頭からCIAがパニックになっていく様が分かりにくい。ハードな風情はいいが、本家の3部作で陰謀が分かっているので正直要らない。もういきなり主人公が襲われればいいじゃないかと思う。で、本人が意味も分からず逃げ惑う展開で十分だ。また、ジェレミー・レナーにはちょっと似合わぬ性格設定のように思える。
 本作に限らず、ボーン・シリーズはどれもこれも「あれ〜もう終わりなの?」という感想が先に立つ。欲求不満な寸止め感が特徴でスッキリしない。それでもリアルな展開が不満を押さえつけてきたが、レガシーはリアリティに欠けるご都合主義的な部分が目立つのでいただけない。それならばド派手なエンターティメントに仕上げたほうがまとまる。