シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

marantz NA-11S1

 マランツのNA-11S1を試聴してみた。NA-11S1は最新の高級ネットワークプレイヤーで、USB DACでもある。
 オイラはこの手の商品には箸も付けなかった。趣味性の疑問とか、文化としてのパッケージメディアの崩壊とかカッコいい理由ではない。単にPCオンチであって、配信という形のないものに金を払うのが気に入らないだけだ。しかし、米国では当たり前のオーディオ再生環境と認識されており、もはや日本でも無視し難くなってきた。ではハイレゾ音源なるものがどの程度のシロモノか聴いてやろうというわけ。
 残念ながら同じ曲でCDソフトと比較するわけにはいかない。しかし、サンプルソフトで96KhzPCMとDSDを比較することはできた。アンプは同じマランツのプリメイン、スピーカーがB&Wの中級機である。
 なるほど、一聴してその透明感、高SN感には感心した。スパニッシュギターや拍手の切れ味も見事にエッジが立っている。音の消え入る余韻も美しく、さらにDSD音源の方が厚みが増すのが分かる。それでいてボテっとした印象にならず、DSDの優位性は体感できた。中級機で周囲が悪条件の環境下のパフォーマンスとしては大したものだ。しかしどうにも我慢ならんのが、このNA-11S1そのものではなく、実際に操作するのが玩具のようなPCであること。せめてUSBメモリースティックに保存してNA-11S1に刺して使用できないかと思うが、それではDSD再生はできず簡易的な音楽再生に留まってしまうらしい。
 PCの画面表示をクリックして再生する行為は、楽であるがエロ動画を再生するのと同じだ。クラシックの音楽堂とストリップ劇場が同じ敷地内にあるような違和感が実に不快に感じる。いくら音が良かろうと、やっぱりオイラには合わん気がした。