シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

プリンセス トヨトミ

 表題映画が地上波で放映されたので録画しておいた。劇場公開されたときも結構コマーシャルされていて、その発想のユニークさから観たいと思っていた作品だ。
 その感想だが、長い前置きの後にやっと大阪地下議事堂が現れて、これには諸星大二郎の作品のような雰囲気を期待してしまった。そもそもそれが大きな間違いであった。SFでもなければ怪奇伝説モノでもない。現実の中で、大阪人の心の中だけに伝承された独立心のようなものを、親子の絆をテーマとして繰り広げたシロモノだ。その割りに大阪人という特徴をクローズアップすることもなく、大した感動もない。これにはやれやれ・・である。
 なぜもっとシュールで壮大な伝説話にして盛り上げないのか。そうでなければ突っ込みの餌食になるだけである。
 能瀬はるかが、胸を揺らすだけの食いしん坊天然ボケを演じている。恐れ入ったのが、何の役割も無く結局そのまんまただのボケ女でいるだけで、何のために準主役になっているのか分からない。
 総じて、思わせぶりで意味が無いシーンが多すぎる。大阪国という壮大なフィクションの話なのに大変ミクロな親子話でまとめること自体が不似合いだ。
 さて、こんな駄作よりも我が家のプリンセスがパリから帰ってきた。ホント無事でよかったわい。