シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

インフィニティ

インフィニティといっても車の話ではない。外国製のスピーカーだ。
近年はまこと元気が無いが、10年以上前はそれこそ高級スピーカーの代名詞ともいえる存在だった。その全盛期といえば、やはりIRSシリーズで、EMIという導電型平面振動板が売りの超弩級スピーカーだ。そのトップエンドのIRS-Vは、床から天井まで無数のユニットで埋め尽くされ、そこから放射される音圧は拡散波動砲を浴びるようなもので現実的ではない。
今日は№2のIRS-Betaの中古品を試聴することができた。これ幸いである。№2とはいえ、低域ユニットだけでも30センチウーハーが4発である。とても一般人の部屋で鳴らす次元のスピーカーではあるまい。
その音たるや・・有名なツァラトゥストラはかく語りきの冒頭部分は、筆舌に尽くしがたい。大音量で超低域が放射されているにも関わらず、まったく苦しげな様相も見せずにウルトラダイナミックな世界を魅せてくれる。単に低音が出るとか、高域が伸びるとかの話ではないスケール感だ。逆に小音量でポップスを掛けてみると、双方向放射ユニットのEMIが魅力を発揮し、至近距離でもスピーカーの存在が消えてしまう。こんなスピーカーは2度と出てこないのではないか?
当時330万円でしかもバイアンプ前提、非力なアンプは気絶必須という、人と機器を選ぶスピーカーであったが、今は中古で80〜90万円で手に入るのだ。中古の強力アンプを揃えれば買えない価格ではない。しかし、そのパフォーマンスはやはり使う人を選ぶのだ。アラブの王様の寝室あたりが相応しいのかもしれない。

これがインフィニティIRS-Betaだ。ちょいとオーディオ好きの友人がいたら、コレを使ってると言ってみよう。3歩下がって平伏すに違いない。