シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ルームアコースティックの問題 その4

 サブシステムの音が飛躍的に精度アップしたおかげで、改めてルームアコースティックの違和感が耳に付くようになってきた。

 以前、ミニソネックスを左CDラックに吊るして好結果を得た。(2023-2-24  ルームアコースティックの問題 その3 参照)しかし左側にあるCDラックの一次反射を吸音しても中高域がまだ左に引っ張られる。思い切ってCDラック全体を吸音処置したところ、それでも変わらない。どういうことだ?これは部屋の後ろ半分が問題という事か。

 たしかに、試聴ポイントの左右はまったく状況が違う。右側はPCがあり、その後方に掃き出し窓の厚いカーテンが掛かっている。右側は隣室と仕切る大きなガラスの引き戸だ。これがマズいのか!普段やらない事だが、引き戸をフルオープンにして試聴してみる。うむ、センター定位が改善するぞ。しかし、それはリビングオーディオとして家族の了解が得られない。ここはガラス戸の前にエコーバスターを立て掛けるしかあるまい。これでも手ごたえがあった。他の手は無いか・・TADモニターを内振りにしてみよう。実はこれ、初めての試みだ。あ、この方がいい。密度が集中して濃厚な音になった。音場が狭まるのは目的に対する欠点にならない。歪みが極めて少ないためか、リスニングポイントに向けても素直に聴こえる。壁面の影響は明らかに薄らいだ。もう少しだ。手薄になったCDラックの前にミニソネックスを2枚、カットアンドトライで吊るす位置を探す。そして、やっと納得できるレベルに調整できた。新たに金を掛けることなく改善できたのには満足している。

 しかし、常時この状態にしておくわけにはいかない。今までオーディオを始める前の儀式として、TVの中央にサンシャインの調音パネルを吊るす作業があった。これからは、それに加えてエコーバスターをガラス戸前に移動し、ミニソネックスを所定の場所に吊り直す作業が加わる事になる。オーディオルームではないから仕方がない。オイラの性格だと、面倒になって妥協してしまうかもしれない。

 ちなみに今回のルームアコースティックの問題は、メインシステムではあまり感じない。これは、セカンドシステムをメインと同じ試聴位置で聴く方が空間表現にシビアだからだ。

 

 

敷地の桜雨

 ソメイヨシノの開花が遅れ、4月3日になっても7分咲きだ。しばらく晴れ間も見えそうにないので、それならばと雨の桜を撮りに行った。

 来て驚いたのが、敷地川土手の桜のトンネルが全て伐採されてしまっていること。以前、ここにアップした敷地川の風情はもう無い。当時の写真が貴重なものとなってしまった。



音を聴くためのCD

 X-03SEからTADモニターまでのセカンドシステムは、音を聴くのが目的なので、メインシステムとは試聴ディスクも住み分けなければならない。よって、セカンドシステムでは耳タコCDを使わないようにしている。

 今回、音を判断するための試聴ディスクを一部紹介しとこう。最近、比較試聴のCDに録音の良し悪しは関係ない事が分かった。それが音を評価する場合であってもだ。左から・・

・チェスキー・ミュージック リスニング&テクニカルテスト VOL.2

  トラック43~47を使用。移動するパーカッションのリアリティを聴く。

・アマランス デラックス・エディション

  ハイトーンの女声とデスボイスの対比、疾走感と混濁具合を聴く。

・BORN ボンド

  派手なビートに埋もれないヴァイオリンの音色、刺激の程度を聴く。

・Akemi 岩瀬明美&東京トライブ

  ボーカルの切れとパワフルさ、伴奏の解像度を聴く。

マグネットで対策 その5(X-03SE)

 サブシステムのSPケーブルにリングマグネットの装着は成功した。音が静かになったが、これは昔のブチル対策をし過ぎて音が死んだのとは違う。あの時は、ボリュームを上げても活気は戻らなかった。似た変化でもデッドニングとは違うようだ。

 次はどこにやってみようか。その3ではSACDプレーヤーの電源ケーブルに効果があったので、X-03SEに採用したノードストMAGSにやってみよう。導入したばかりでもう対策?と思われようが、MAGSはコストダウンのためかインレットがしょぼい。これは精神衛生上もなんとかしたいのだ。まず、インレット近くに100均のネオジウムマグネットを挟んでみる。さらに、シックスエレメントのリングをインレットに嵌めてみた。これが良い具合に締め付けているので、振動抑制にもなるだろう。オマケで外部クロックと接続するデジタルケーブルにもマグネット付けてやれ。さあどうだ。

 前回の先入観から、さらに静かになるかと思えば然にあらず。スケール感がグンッと広くなって大変ダイナミックだ。SPの外には音が広がらないCDも、二回りほど大きく広がるのが不思議。それでいて音像が拡散することはなく、音場がフワリと部屋を包むのとは全く異なる。大音量で耳がピリついているのに聴き易く、広範囲から音のパンチを受けて快感になってくる。ヘビメタを掛けるとバンチドランカーになりそうだ。

 目的はやり過ぎてみることなのに、良くなるばかりで一向にネガティブな側面が見えてこない。100均対策恐るべしだ。こうなれば、その6をやるしかない。

 音量を上げられるようになって、部屋の反射の影響も大きくなる。もういいかと思っていたルームアコースティックの癖が耳についてきたので、次はこれを何とかしよう。

ウェイ・ダウン

 2021年公開のサスペンス・アクション作品で、おそらくギリA級か。

 国際的にバラエティ豊かな俳優陣で臨んだ金庫破り系の作品で、オイラは米国人以外は疎いのでファムケ・ヤンセンぐらいしか分からない。他はどこかで見た顔なのだが思いだせん。泥棒チームのリーダーはジャン・レノに似ている。横顔はソックリだ。

 よくある金庫破りの話と違うのは、本作がトレジャーハンティング的要素をミックスしている点で、スペイン銀行の難攻不落な金庫は昔の大掛かりなものだったりして、スペクタクルな見せ場が用意されている。なかなか金庫破りでエキサイティングに魅せるのは難しいのに、お宝に行きつくまでの大仕掛けが面白い。サッカーワールドカップの決勝当日という場面設定も、陰で動く彼らとの対比や金庫への侵入から逃走に至る流れに上手く活用されていて、エンタメの脚本としても良作だと思う。

 泥棒チームの面々も個性豊かで印象深い。また、銀行の保安責任者の鬼気迫る職務の忠実ぶりがいい。一番真面目な役を演じているのに悪役に見えてしまうのが愉快だ。クライマックスで裏切るジェームズが、MI6のスパイというのも洒落が効いている。

 ただ、マジメな天才青年をスカウトしてするのは単なる犯罪行為であって、それを情熱だけでかたずけるシナリオは今一つだ。命がけで盗む正統性を加えてほしかった。


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マグネットで対策 その4(TAD)

 マグネットを使った対策を再びやってみよう。

 その3での結論は、メインシステムでは相性悪く痩せてしまうが、サブシステムには明らかな向上が感じられた。あれからSACDプレーヤーがX-03SEになり、その鮮烈な音質からTADモニターまでのラインを音を聴くためのシステムとした。マグネット対策による傾向はこの目的にピッタリである。相性も、その2でパワーアンプに刺さるエレクトラリファレンスに使って大正解であった。ここは一丁、やり過ぎてみようか。

 まず、メインシステムのSPケーブルに嵌めていた福田屋対策のリングマグネットを外し、サブシステムに使ってみる。ここはシックスエレメントで対策済みである(2024-2-10  シックスエレメントの追加 参照)が、問題ないだろう.。むしろ、今までアモルメットコア2つに加えてリングマグネットを付けていたメインはやり過ぎだった。

 これは中高域がとても静かだ。元々TADモニターは中高域が迫り出すスピーカーではないので、大人しくなりすぎか・・ただ、試しに質が悪いと思うCDを聴くと、俄然聴きやすくて悪い録音ではないと分かる。これは不要なノイズが減少した結果かもしれない。それで、大人し過ぎると感じたCDを再度掛け、ボリュームを上げると一気に生き返ったではないか。

 オイラはディスクによって、試聴ボリュームを飽和寸前の位置で記録しているので、それを超えると音が崩れる。それがリングマグネットの装着でボリュームをさらに上げることが可能となった。試聴音量が変わると、知らなかった世界が開けてとても新鮮に感じられる。素晴らしい。まだやり過ぎていないぞ。   ~つづく~

ステンレスピンチはシックスエレメントのずり落ち防止の他に、振動抑制の意味がある。低音の締まりが変わるのだ。

ザ・ロストシティ

 2022年公開のA級ロマンスコメディ作品。

 サンドラ・ブロックとチャニング・ティタムの2人がダニエル・ラドクリフ演じる富豪の子悪党にせかされて宝探しをする話・・なら、王道路線の冒険活劇になりそうだが中途半端なロマンス物語に終始している。

 まず、これは冒険活劇ではない。そのように仕向けてショボイコメディに仕上がっている。これはオイラが一番嫌いな作風である。しかも主役の2人が嫌いなのでどうしようもない。もちろん、嫌いな役者であってもトム・クルーズのように魅せるものがあればいい。本作は2人のエンタメ・スターがワザとらしい演技でコメディをするのが鼻にツイテならない。ラドクリフの子悪党も、もっと狂ったサイコ野郎の設定にすれば笑えたであろうに。そして、一番半端なのがブラピの扱いだ。

 本来ならブラピが一番格上なのに、こんな脇を演じるのは理解できない。チョイと顔出しなら友情出演として理解できる。それが序盤で粋な動きを魅せて、チャニング・ティタムのマヌケさを引き立てる役を観客が悩むほど演じている。しかもエンディング後のオマケシーンにも登場して・・意味が分からない。

 笑えるシーンは一つも無い。派手なアクションも何もない。なのにA級の予算をつぎ込んでいて、批評家の評価が好意的なのがまた訳が分からない。


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後で思ったのだが、チャニング・ティタムとブラピを入れ替えたら面白かった気がする。