シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ウェイ・ダウン

 2021年公開のサスペンス・アクション作品で、おそらくギリA級か。

 国際的にバラエティ豊かな俳優陣で臨んだ金庫破り系の作品で、オイラは米国人以外は疎いのでファムケ・ヤンセンぐらいしか分からない。他はどこかで見た顔なのだが思いだせん。泥棒チームのリーダーはジャン・レノに似ている。横顔はソックリだ。

 よくある金庫破りの話と違うのは、本作がトレジャーハンティング的要素をミックスしている点で、スペイン銀行の難攻不落な金庫は昔の大掛かりなものだったりして、スペクタクルな見せ場が用意されている。なかなか金庫破りでエキサイティングに魅せるのは難しいのに、お宝に行きつくまでの大仕掛けが面白い。サッカーワールドカップの決勝当日という場面設定も、陰で動く彼らとの対比や金庫への侵入から逃走に至る流れに上手く活用されていて、エンタメの脚本としても良作だと思う。

 泥棒チームの面々も個性豊かで印象深い。また、銀行の保安責任者の鬼気迫る職務の忠実ぶりがいい。一番真面目な役を演じているのに悪役に見えてしまうのが愉快だ。クライマックスで裏切るジェームズが、MI6のスパイというのも洒落が効いている。

 ただ、マジメな天才青年をスカウトしてするのは単なる犯罪行為であって、それを情熱だけでかたずけるシナリオは今一つだ。命がけで盗む正統性を加えてほしかった。


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