シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

クワイエット・プレイス PART1,2

 PART1は2018年公開のB級モンスターホラー作品で、それが大ヒットしたため、2020年にA級へ予算アップして続編が公開された。新型コロナの影響を多大に受けたにも拘らずこれも大ヒット、批評家にも絶賛されている。

 PART1はジョン・クラシンスキーが脚本、監督、主演を務め、奥様のエミリー・ブラントとそのまま夫婦を演じている。なお、聴覚障害のある長女役を演じたのは実際に聴覚障害を持った女優である。僅かな音にも反応して襲って来るクリーチャーから逃れるため、様々な工夫をして暮らす田舎の家族が舞台だ。このほとんど無音が続く緊迫感は凄まじい。こんな映画を劇場へ観に行ったら、咳払いしただけで睨まれそうである。息が詰まるような緊張とスリルが、途切れることなくクライマックスまで持続する。クリーチャーの魅せ方もホラーの定石に沿っていて、B級作品としてとても質が良い。そんな怪物の弱点も合点の行くもので、それに気づいて危機を乗り越え、行く先の光明が見えたところでエンドクレジット。しかし続編を匂わすものではなく、斬新な印象を受けた。実際、製作過程では続編は眼中になかったようである。

 PART2は市場の要望から決定したが、すでに主人公は死んでしまったので、長女が主役となって鬼気迫る世界で子供の逞しい成長を描く。父の友人だった男として、キリアン・マーフィーが演じている。本作は予算がグンと上がった続編が陥る失敗を踏まず、前作のB級ホラーテイストを堅持しているのが好ましい。クリーチャーのCGにA級らしさが伺える。ただ、ラストまでPART1と同じテイストではいただけない。

 クワイエット・シリーズは今年PART3が公開予定されているらしい。初め、音に反応するモンスターと聞いて「トレマーズ」を思い出した。しかしこの全体の流れは「スカイライン3部作」と似た匂いを感じてくる。PART3は人類の逆襲なんて絶対やめてほしいものだ。


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