シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

惑星戦記 G-LOC

 2020年製作のイギリス製B級SF作品。

 まったく期待していなかったが、観るとこれが意外と面白い。主演はスティーブン・モイヤー。知らんと思ったら、以前観た「プリースト」にチョイ役で出ていた。

 お話は氷河期に陥った地球の軌道上に何故かスターゲイトが現れ、その先のリアと呼ぶ惑星に移住し始める。しかし、いよいよ地球もやばくなった頃、移住先もこれ以上の難民は困るといって難民ステーションを造り、移住させないといった確執が生まれた・・とまあ、ややこしい世界観が前提としてある。その中で繰り広げられる陰謀に巻き込まれる主人公、その悪事を暴いて阻止するといったものだ。

 架空の世界で込み入った設定は理解に難儀しそうであるが、本作はほぼ宇宙船の中の密室劇なので分かりやすい。登場人物もほとんど3人で進行し、その中でアクションと緊迫感を上手く保っている。さらに、主人公のバックボーンを上手く挿入してくるので、クライマックスの行動に重みを与えている。シンプルでコンパクトなAIの存在が実に印象的で、B級映画はやはりアイディアだ。

 難を言えば、設定がやはり説明不足なので宇宙での舞台となる位置関係や、時代背景も分かり難い。本来なら、TVシリーズにするような世界観だ。それを90分強の作品に詰め込んだのだから無理もない。また、G-LOCという題名もどうかと思う。

 ラストのオチはB級品としてあれでいい。時間の流れが違うという設定が最後で生きた伏線だった。


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