2018年の韓国モンスターパニック映画。
といっても、ゴジラのようなテーマを持った「グエムル 漢江の怪物」とは違い、史実の中で王朝転覆の陰謀と怪物を絡めた作品だ。つまり、「ジェボーダンの獣」と同じ路線である。よって、観る前から面白そうな予感がしていた。
韓国の歴史は知らない。韓国の俳優もほとんど知らない。それでもこの手の作品の定石をしっかり押さえたエンタメであるので、観て結構満足感がある。正義感の強い最強の武人と三の線を演じる相棒。気の強い娘と恋に落ちる都会からの使者。勧善懲悪を覆すことのないストレートな話。気持ちがいいほどのご都合主義。そして醜い無敵の怪物と、ビールのツマミは揃っている。
韓国でナンバー1のヒットらしいが、エンタメとして実に楽しいので微笑ましい結果だ。アイドルから脱却したイ・ヘリちゃんが実に可愛い。日本のAKBのようなアイドルにも、こんな大舞台のヒロインをやらせる監督はいないだろうか。
惜しいのは、暗いシーンが多いこと。夜のシーンでも上手い監督は暗さを感じさせないものだ。特にエンタメのアクションは画面の暗さはマイナスでしかない。