シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

エンジェルウォーズ

 2011年公開のダークファンタジー作品。まったく知らずにB級のアクションものと思ってレンタルしたら、実にぶっ飛んだA級品であった。

 製作の全てをザック・スナイダーが手掛けたワル乗りの極みで、悪趣味が100%発揮されている。彼の作品は多数観てきたが、いずれも金をかけた割に陰湿でつまらない作品がほとんどだ。だからDCの映画は暗い印象が強い。唯一、「アクアマン」は王道路線で好ましかったが、おそらく彼の趣向ではあるまい。

 本作の出演者で知っているのは、オスカー・アイザックとスコット・グレンぐらいで、活躍するオナゴ達はほとんど知らない。主役のエミリー・ブラウニングという女優は、決して美人の部類ではない。化粧の下手な根暗ギャルにしか見えず、DVDパッケージで騙された。この手の主人公なら、徹底的にキュートな娘を使わなくてはダメだ。

 暗く悲しい運命の主人公が妄想の中だけでもヒーローになる話で、病的な音楽とオタク映像がオムニバスで展開される。ストーリーは分かり難く、さして重要でもない。昔流行ったミュージック・ビデオに近い感覚だ。ザック・スナイダーの作品は、観終わって不愉快になるものがほとんどであり、この作品はその最たるものだ。


ザック・スナイダー監督最新作『エンジェル ウォーズ』予告編

 DVDには、4本の幻想を補足するような短編アニメが付録されている。これを観て益々この監督の病的な側面が垣間見える。