地上波で三部作の連続放映が行われている。視聴率も取っているようだ。
バック・トゥ・ザ・フューチャーが公開された1985年当時はバブル真っただ中で、オイラがオーディオに嵌る直前くらいの時期だ。映画にはさらに昔から嵌っていて、本作を劇場で見たとき、こんな面白いSFコメディがあったのかと絶賛したものである。
その後パート2が作られ、エンディングの後にパート3の予告編が付いていたのには驚いた。この作品が楽しく万人に受け入れられるのは、硬い話になりがちなタイムパラドックスを笑いの根幹に持ってきた新鮮味と、それを絶妙に演じる2人の主人公のキャラだろう。そして、同じ家系の歴史を行き来して、同じ俳優が演じているのが実に愉快なのだ。
大変よくできた脚本と監督の采配で、無駄なシーンが全くない。登場人物の単なる紹介かと思うシーンのほとんどが伏線になっている。コメディでありながら、サスペンス作品以上に気が抜けない。それゆに、リピートして初めて気が付く笑いのポイントがあったりする。
作られてから30年を超え、とっくにパート2の未来(2015年)を超えてしまったが、まったく色褪せない面白さを持つ稀有な作品だ。