昨年公開のB級アクション作品。
主演はカール・アーバン。スタトレ・ファンにはドクターマッコイ役で有名だが、彼はもっと男臭い役が本来の姿だ。今回は水を得た魚となるかと思ったが、空回りであった。髭が濃すぎるのは愛嬌として、もっと個性が欲しい。加えて、話がややこしいのがワイルドな風体とミスマッチに感じる。
脇でアンディ・ガルシアが良い味を出しているし、全米ナンバー2の美女も出てくるので面白くなるはずなのに、展開を映像で語らない。説明が必要なサスペンスは不要だ。ただ、クライマックスのアイデアは良いと思う。この2人も結局裏切者だったという展開は、登場人物が少ないのだから予想通り。金の掛けられないB級の欠点だけが露呈している。なぜもっとシンプルな話にしなかったのか。せっかくoo7のアクション監督を呼んでおきながら、ツマラナイ大人の事情が横行したような臭いがする。
アクションに金を掛けられないのを、脚本の面白さで勝負しようとして、方法を間違った感のある小品だ。