シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

バナナプラグ その3

 2月にバナナプラグを新調し、オヤイデのSRBNになった。このプラグの特徴についてはその時述べたが、オイラは最大の利点を無視するがごとく、WBTの金メッキスリーブを付けたまま装着して今まできたのだった。
 その理由は、今までこのWBTの金メッキスリーブを信頼してきたからである。貧乏性かもしれないが、複雑な構造で高価になったプラグを付けるよりも、安価でカシメるだけのこのスリーブは芯線を束ねるという目的だけなら十分なのだ。何せ、WBTではプラグを装着する前作業としてこのスリーブを付けるのが前提であり、悪い訳がなかろう。
 しかし、今回これを外してみることにした。その理由は、SRBNの全ての芯線を万力に掛ける構造にとって、やはり余計な介在物のイメージが大きいのだ。どうにも取っ払った音を聴いてみたい。ということで、此度実行したわけである。
 その音の変化は想像以上に大きかった。音抜けがスッキリして音圧が大きく感じるのは想像どおりであるが、高域が実に素直で弾力的な低域がクローズアップしたピラミッドバランスである。そして、厚みがグっと増しているのに大変繊細という両立の困難な理想的音色が表れたのだ。こりゃたまらない。これがロジウムメッキの本来の実力なのか、予想した変化とあまりも違うので驚きを隠せない。
 ボリュームをワザと音が飽和するレベルまで大音量にしてテストしてみると、面白い結果が得られた。崩れ方がこれまでと違うである。今までは、耳障りな中高域のハイエナジーな部分がマスキングするかのように滲み、平面化した。それが鋭いエッジが崩れずに刺さる感じである。これが金メッキのスリーブの色付けであるとすれば、今まで信頼してきた牙城は完全に崩れてしまったと言える。
 WBTのプラグを使っている御仁は、一度金メッキスリーブを外してみることをお勧めする。これほど音が変わってしまうのは罪が大きい。