シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

オール・ユー・ニード・イズ・キル

 今夏公開されたトムの最新SF映画
 日本人による原作ということも相まって、公開前のマーケティングも力が入っていた。こうした作品には予備知識が無い方がよい。オイラはトム・クルーズが嫌いなくせに、その主演の作品はほとんど観てきた。SF作品も多く、そんな中で本作は面白く観れたと言っていい。
 タイムループを扱った作品は数多い。毎度言うことであるけど、SFとしてハードに攻めるのか、エンタメとして緩くまとめるのかハッキリしなければならない。中途半端は失敗の基だ。幸い本作は後者に割り切っているので、この時点ですでに娯楽作品として合格だ。(^O^)
 世界観としてはスターシップ・トゥルーパーズに近く、そんな中でタイムループ現象を巧みに取り入れて、ゲームの実写化のような味わいを魅せてくれた。昔、ロール・プレイング・ゲームに格闘シチュエーションを加味したPCゲームに嵌ったことがあった。結果、クライマックス近くにきてどうにもクリアできない壁にぶち当たって挫折したことを思い出した。そう、本作はゲームの内容を映画化したものではなく、ゲーマーの体感そのものを実写化しているという点で共感を得やすいといえよう。
 怪我をすれば即座に死んでリセット・・こんなゲーム感覚をそのまま主人公に当てはめたアイディアがエンタメSFとして見事である。これをハード路線にしたら突っ込みの嵐だ。実際、大きな矛盾があるのだが目を瞑ってあげよう。
 それでもラストの様変わりした世界への変化は、観客に瞬時に理解してもらう必要があるのに分かりにくい。他の同テーマ作品と同様、別バージョンのラストがあっていいと思う。