ウイル・スミス&ジェイデン・スミス親子共演のSFアクション・ファミリードラマ。原案はオヤジで息子への子煩悩なプレゼントといったところか。
こうした背景から、当然市場の目は冷ややかなものとなり、興行収益的には失敗作の烙印を押された。観終わってクレジットの流れを見ると、なんと!監督はシャラマンではないか。まったくシャラマン色を感じないオーソドックスな作品である。
ストーリーはどっかの解説を見てくれ。要は弱虫な息子が精神的に強くなるまでの話を、危機の連発で盛り上げていく明快なものだ。スミスオヤジは、息子をモニターしてアドバイスするしか方法がないという展開は良い。このパターンの2人芝居は真新しいアイディアでもないが、この一人前の戦士になる過程を、我が実生活に置き換えて見てくれと言っているのだろう。この押し付けがましさが観客をそっぽ向かせた気がする。
そもそもウィル・スミスは金のなる木ではあっても、大した役者ではないのだ。豪華なSF仕立てにしたのも鼻につくところで、このレベルの話はスタトレのクリンゴン社会の親子を題材とすればいくらでもできる。ハッキリ言えば、SFTVドラマシリーズの一編で低予算ながらも感動的な良作だった、と評価されるのが相応しいだろう。
最後の最後に親子が抱擁する感動の場面で、息子が放った言葉が大変意外なものだ。普通なら立派な戦士になってめでたしめでたし・・のはずがである。どう解釈せよというのか?