シマの遠吠え (新生)

シマの遠吠えが新生しました。 でも内容は変わらず、素人オーディオ感、SFやアクション映画の感想を軽いフレーズで書き込みます。

ラストスタンド

 シュワルツェネッガーの10年ぶり復帰作を観に行ってきた。
 T-Ⅲからもう10年とは・・時の経つのは早いもの。しかしシュワの顔を見れば納得ものだ。エクスペンタブルズ2でシュワの久しい暴れっぷりを見たとき、公開予告していたこのラストスタンドは期待できないと直感した。還暦を越えて、昔と同じ事をしようと無理しているような悲壮感が感じられたからだ。しかし意外にも評判がヨロシイようなので、確かめずにはいられんかった。そして、納得するのである。
 本作は現実のシュワを直視し、頑張るジジイをストレートに魅せることで、客を見方につけてしまった。アクション俳優として開き直ったシュワが、無敵のヒーローが老けた姿をネタにすることで親近感が強く感じられるのである。スタローンのように命を縮めてでも薬やパンプアップで衰えを拒絶する姿もアッパレであるが、もう昔のジャズメンがドラッグの力を借りて名演奏をした時代ではない。
 ストーリーそのものは昔からある骨組みで、ヘッポコチームが巨大な敵に立ち向かう痛快さが肝となる。なのにR15指定の血みどろ銃撃戦にする必要があったとは思えない。シュワのとぼけたコメディ感覚が生きる作品でもあるので、ファミリーで観られるようにすべきだろう。
 10年ぶりに観るシワシワのシュワ(^^;)はイイ顔している。「歳かな・・」「まだまだ頑張らにゃあ」「年寄りはくたばれ。」「オレはまだ終わっちゃいない!」実にストレートな会話を聞いていると、応援したくなるじゃないか。
 アメリカの退役軍人会あたりで上映すると、枯れたアドレナリンが絞り出てくるかもしれない。